構造コラム第28回「構造設計ってなにやるの?」

 構造設計は、地震や台風などの自然災害から、人命や財産を守るとても大事な工程です。しかし、構造設計をやったことがない人にとっては、何をやっているのかわからない未知の領域です。そこで今回は、構造設計とはどういうことをしているのか、簡単に解説します。

 天井から針金を使っておもりを吊るすとしましょう。左の図のように、1本の針金を使っておもりを吊るすとき、おもりの重さに耐えられるような、切れない太さの針金を決めます。

 次に右の図では、斜めに針金が取り付いています。それぞれの針金にかかる力はどれくらいか、そして重さに耐えるにはどのくらいの太さの針金が必要かを考えます。さらに、天井と針金の接合部分はおもりの重さに耐えることができるか。おもりと針金の接合部分は針金が切れる前に壊れたりしないか。といったことも検討します。

 実際の構造設計では、まず針金をどこにどう配置するか。すなわちどこに柱を配置し、梁をどう架ければ、安全でかつコストを抑えることができるかを考えます。この工程を「構造計画」といいます。

 次に、その針金にかかる力はいくらで、どれくらいの太さならば耐えることができるか。すなわち柱や梁にどのような力がかかり、どれくらいのサイズならば安全であるかを探ります。この工程を「構造計算」といいます。

 そして、柱や梁をどう配置するか、どれくらいのサイズかを「構造図」として作図します。

 この一連の作業が「構造設計」なのです。構造設計をやるまでは「なんだか難しそうだな」と思っていましたが、いざやってみると「…想像していたよりはるかに難しい」というのが正直な感想です。それだけ奥が深い分野と言えますね。