【構造がわかるデザイナーになろう】耐力壁に開口を設けたい!(構造用合板編)

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こんにちは!建築構造モデルデータダウンロードサービス「STRUCTUREBANK」の建築構造用語集 編集部です。

筋交耐力壁だと断熱材が充填しにくいという難点がありますが、柱間をすっきりできる面材耐力壁を使用すればそのような心配はありません。
便利な面材耐力壁ですが、一つ気になるところがあります。
それは「面材耐力壁の場合、開口って設けることができるの?」ということ。

今回は面材耐力壁に設けてよい開口の大きさや補強方法についてご説明します。
<参考>在来軸組工法住宅の許容応力度設計 2008年版

補強が不要な開口

補強が不要な開口

面として機能する面材耐力壁ですが、意外と補強が不要な開口があります。
コンセントや配線などで必要最低限の開口を必要とする場合に利用します。

では補強を要しない開口はどれくらいの大きさでしょうか。

補強を要しない開口の大きさ

穴径が12t以下かつL/6以下

※t=合板の厚み L=耐力壁の短辺長さ

例えば、合板が9㎜で耐力壁の長さが910㎜の時は
穴径=12x9=108㎜以下かつ910/6=151㎜
なので、108㎜以下の穴径であれば補強が不要ということになります。
910㎜の耐力壁が多いので、「100㎜が開口不要かどうかの境界線」
と覚えておくと便利かもしれませんね。

補強が必要な開口

まず大前提として穴径がL/2を超える場合は補強を用いても開口を設けることが
できません!!
耐力壁の長さが910㎜の場合、L/2=455㎜を超える穴径の開口は不可!です。

注意!!

穴径がL/2を超える場合は開口不可!!

それでは、開口の大きさがL/2以下としてどのような補強が必要なのでしょうか。

補強のポイント
  1. 上下・両端とも補強材を設け、上下補強材は柱(主柱・間柱どちらでもOK)まで伸ばすこと
  2. 補強材は耐力壁の外周部と同様のピッチで留めつけること
  3. 耐力壁1か所につき補強を要する開口部は1か所のみ設けることができる

まとめ

面材耐力壁に開口を設ける場合の注意点や可能な範囲についてご紹介しました。
ルールをしっかり守れば耐力壁にも開口を設けることができます。
現場監理に活かしてもらえると嬉しいです!!

耐力壁の配置は構造計算を行わなくても目安をつけることができます。
目安をつけることができると、構造計算の時に手戻りがぐっと少なくなります。

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