こんにちは!擁壁構造計算書のECサイト「StructureBank-工作物」の建築構造用語集 編集部です。今回は「高さ方向の地震層せん断係数の分布係数」とは何かを解説します。
木造や鉄骨造で頻繁に利用される耐力壁の一種である筋交い
とてもポピュラーな耐力壁であるため、何気なく使用されていることが多いですが、基本的な役割や構造についてまとめてみました。
今回は木造の筋交いについて解説していきます。
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筋交いの役割
筋交いは「すじかい」と読みます。英語では「brace」でブレースと読みます。
鉄骨造では筋交いよりもブレースを使うことが多いですね。
筋交いの役割は建物が地震によって崩壊しないように水平方向に支えることです。
筋交いの役割は建物が地震によって崩壊しないように水平方向に支えることです。
意外と勘違いされがちですが(?)筋交いは基本的に鉛直荷重(上から下の荷重)に対しては効果がありません。
あくまで地震のエネルギーを吸収して建物の変形を抑えることが主な役割です。
筋交いの構造
筋交いの仕様は告示で決められています。
材の大きさは90㎜を基準として15x90、30x90、45x90、90x90を使用します。
当然ですが、15x90になれば地震に抵抗する力は弱く、90x90になるほど大きくなります。
(壁倍率が大きくなります)
筆者の会社では45x90を最も多く利用し、筋交いを見せる場合は90x90を使用することが多いです。
筋交いの取付には1本と2本の2パターンがあります。
1本の場合は片筋交い、2本の場合はたすき筋交いと呼びます(他にも呼び方はありますが、弊社ではこのように呼んでいます)
筋交いはかける方向によって、抵抗の仕組みが若干異なります。
筋交いは土台や柱、梁に取り付けます。取り付けには金物を利用し、手刻みでの仕口は基本的に認められていません。
なので、筋交いを見せる場合は金物を隠すのか、見せるのかもデザイン上の判断になってきます。
筋交いによってどのような金物が見えてくるのか把握しておくといいですね。
筋交いを利用する場面
耐力壁は主に面材耐力壁と筋交い耐力壁に分かれており、その特徴によって設計者の判断で使い分けています。
筋交いの特徴としては、柱と柱の間に設置されることです。壁の中であるため、断熱材などと干渉することになり、断熱材の充填不足などが懸念されます。
そのことから、外周には筋交いを使用せず、内壁に使用するケースが多いです。(筆者体感)
また、面材耐力壁と比較して、開口率が高いため空間の解放感を求めて、「見せる筋交い」として利用されることもあります。
先述した通り、筋交いは鉛直荷重を負担しないため、主要構造部とはみなされません。
そのため、耐火被覆が不要という特徴があります。
中大規模木造などでも耐火被覆が不要となるため、筋交いが利用されるケースがあります。
今回は木造の筋交いについて解説しました。
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