木造住宅の梁・架構について注意すべきポイントとは?

今回は梁などの架構や、床の水平構面に関することで、構造上の理由から、
度々調整の必要が出てくる箇所についてのご紹介です。

使用できる梁サイズは要確認

長さ>6m梁せい>450の梁材は、通常は特注品となります。
その為『構造計算が終わって申請も終わってから、用意できない部材があると判明した』ということを防ぐために、
施工会社・プレカット工場によって入手状況や機械加工が可能かどうかなどを、しっかりと確かめておきましょう。

梁せいが大きくなる場合とは?

以下のような場合は梁せいが大きくなります。
①スパンの長い梁、多くの梁が架かっていて負担荷重が大きい梁
②オーバーハング部分の片持ち梁
③梁上に耐力壁が載る(耐力壁下に柱が無い)場合
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床水平構面とは?

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床は自重や積載荷重を支えるだけではなく、
地震力や風圧力などの水平力を耐力壁に伝達する役割があります。
耐力壁配置のバランスが悪い時には、床で伝達しなければならない水平力が大きくなります

吹抜けを設けるなら気を付けておくべきこと

上述したように、床というのは乗るものを支える他に、水平力を壁に伝達させる役割があります。
吹抜けというのは、その伝達するための床がないなので、火打ち・キャットウォークなどを設置し、
伝達できるようにしなければなりません。
火打ち・キャットウォークの設置ができない場合は、ゾーニングでの検討を行い、
A・Bそれぞれでバランスよく耐力壁を確保する必要があります。
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このゾーニングというのは、吹抜け部分等で水平力が伝達できなくても、建物の変形の仕方などに問題がないということを確かめる為の、構造的な計算手法のことを指します。
コの字型のプランなどは、よくゾーニングを用いた計算をします。
難しい分、構造設計費用や部材のコストも大きくなってしまいがちです。

スキップフロアで気を付けておくべきこと

床段差(H)が梁せい以内の場合は一体の建物として検討できます。(構造計算上は、同じ階層とみても良い…となる可能性が高いということです)
(長期優良住宅の場合は扱いが異なります)
梁せいを超える場合は、スキップフロアとしてゾーニングでの検討を行い、
A・Bそれぞれでバランスよく耐力壁を確保する必要があります。
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