こんにちは!擁壁構造計算書のECサイト「StructureBank-工作物」の建築構造用語集 編集部です。今回は「高さ方向の地震層せん断係数の分布係数」とは何かを解説します。
ハウスメーカーや工務店で営業の方は、お客様(お施主様)と直接密にやり取りをするフロントマンとしてあらゆる要望をしっかりヒアリングする能力が必要となります。
しかし、なかなか構造のことが絡むことは回答しづらいもの。出来るか出来ないかの判断もつきづらく、「一旦検討いたします」と保留してしまいがちではないでしょうか?
今回は特に多いバルコニーの持ち出し長さ(オーバーハング)について解説いたします。
木造は持ち出すための部材が多くなる

図①の様に下階に柱がある梁を持ち出して床を作ります。
図②の様に下階に柱がある赤い梁を2段目(下段)で持ち出すとともに、直交方向の梁も持ち出します。
- 概ね、持ち出した長さの2倍程度の長さの受梁が、持ち出さない側に必要です。
- 持ち出し梁を一般的な材種・梁成とする場合は、持ち出し長さ910~1365程度が目安になります。
- 持出長さが長くなる場合は、梁成UP,材種UPが必要になります。
- 赤い梁の右側に柱がない場合は、赤い梁と同レベルに梁を入れ赤い梁を支持します。
鉄骨造は2m程度の持ち出しが可能

図③の様に、柱・梁に片持ちを溶接+先端に梁を取り付けて、デッキプレートなどの床材を支持します。
図④の様に、柱に片持ち梁を増やし片持ち梁先端へさらに片持ち梁を溶接します。
- 片持ち梁には、受梁が必要です。
- 持ち出し長さの目安は、2m程度になりますが、条件によっては2m以上の持出も可能です。
RC造は梁型が不必要?!

図⑤の様に、持ち出し長さが2m以下ですと、片持ちスラブだけも可能になります。
図⑥の様に、出隅部の片持ちスラブを支えるために、柱に片持ち梁が必要です。
この時も、持ち出し長さは2m以下とお考え下さい。
- 片持ち梁には、受梁が必要です。
- どちらの場合でも、2m超となる際は片持ち梁などを設け安全性に配慮します。
- 仮に、2m超を片持ちスラブだけで作る場合は、スラブが厚くなります。
StructureBank-工作物について
『Structure Bank工作物』は構造計算が必要とされない擁壁、塀、階段部材などの工作物に対する構造計算書や図面を、オリジナルのECサイトを通じて提供するものです。
サイトには安全性を確認した構造体の構造計算書類が格納されています。
以下の工作物の構造図と構造計算書をサイト上で購入することができます。
ユーザーは構造設計事務所に依頼することなく、必要な構造計算書類を購入することができます。
・高さ2mまでのL型擁壁(1階~3階建ての木造住宅を設置可能)
・高さ2mまでの逆T型擁壁(平屋建ての木造住宅を設置可能)
・高さ2mまでのコンクリート塀
・鉄骨階段の踏板
利用できる構造計算書類の総数は120点を超えており、様々な状況下における工作物のパターンを網羅しています。
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