【ブックマーク推奨】木質ラーメンの構造設計について

構造設計一級建築士の@mituru0622です!

近年、にわかに注目を浴びてきている木質ラーメン構造。
中大規模木造や非住宅での採用が顕著ですが、住宅系での採用も増えてきています。

しかし、いざラーメン工法を採用しようと思っても何から始めてよいのかわからない方も
多いと思います。
ここでは、ラーメン工法を採用するにあたって、「だれが構造計算をするのか」について
大まかに3つに分けてご紹介いたします。

メーカー独自の工法で構造設計もお任せ!

一つ目のパターンはメーカー独自の工法を採用して構造設計も委託する方法です。
有名なところでは株式会社エヌ・シー・エヌさんのSE構法があります。
SE構法は特殊な金物でラーメン構造の大空間を実現する構法です。
SE構法を採用して、構造計算を行うためにはメーカーに依頼する必要があります。
無印良品の家もSE構法を採用されていますね!

その他にはSMB建材さんの「サミットHR工法」
STROOGさんラーメンフレーム
等があります。

詳しくは各社公式HPでご確認ください!!
株式会社エヌ・シー・エヌ
SMB建材株式会社
STROOG

市販の剛接合金物を使用して自社で構造設計

二つ目のパターンは既製品の金物を使用して自社設計のラーメン構造を実現する方法です。
木造ラーメン工法の要となるのが柱と梁の接合部です。
接合方法にはプレートとドリフトピンを使用する方法やボルトを使用する方法など様々です。
後述するようにそれらは全てオーダーで製作することも可能ですが、ある程度の強度を確認した製品もあります。
それらを使用する場合は、既製品の接合部品を使用しますが、メーカーよりデータをもらって、自社もしくは協力構造事務所にて設計することになります。
メーカーと相談しながら設計を進めていくので、安心感もあります。

代表的なものとしてはエポキシ樹脂と鉄筋を使用したホームコネクターがあります。

詳しくは公式HPでご確認ください!!
「ホームコネクター公式HP」

接合部を全て制作して自社で構造設計

三つ目のパターンは金物も含めて全て自社(協力構造設計事務所含む)で構造設計をしてラーメン構造を実現する場合です。
近年、設計手法が整備されてきたことによって、特殊な検討や実大実験を行わなくてもラーメン構造を設計できるようになってきました。
書籍やホームページなどで設計手法や実験データが公開されており、だれでも構造設計を行うことができます。

既製品に頼らない分、自由度が増しますね。

ただし、この場合制作費や構造設計コストが高くなる可能性があるので、注意が必要です。

今回は木造住宅でも使えるラーメン工法の選択肢についてご紹介しました。今後、主流となる可能性がある工法です。ご興味がある方は各社ホームページをご覧ください!!

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