地盤改良と杭基礎の違いは?

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こんにちは!建築構造モデルデータダウンロードサービス「STRUCTUREBANK」の建築構造用語集 編集部です。

「改良杭」と「杭基礎」 よく目にする言葉ですが、実は似て非なる言葉です。
構造設計事務所の仕事をしていると、この二つの言葉を混同してしまうことで齟齬が起きてしまうことがあります。
今回は、改良杭と杭基礎の違いについて解説します。

改良杭とは?

改良杭は地盤改良工法で用いられる柱状改良体のことを指します。
オーガーで掘削した穴にセメントミルクを撹拌注入する方法が一般的です。
セメントミルク以外にも鋼管杭などがあります。

長さは製作・施工の観点から10mくらいまでが限度です。

柱状改良は地盤補強の一種です。その目的は地盤を補強することで建物の重量を支えることです。
建物が転倒する際に基礎に生じる「鉛直上向きの力(引き抜き力)」に抵抗することは目的とされていません。

そのため、地盤改良の特徴としては基礎と改良杭は接続せず、捨てコンや砕石が間に挿入されています。

基礎の区分としては、「直接基礎」となります。

柱状改良の特徴

・建物の鉛直荷重を負担することが目的

・基礎と改良体は接続されていない(縁が切れている)

・基礎の取り扱いは直接基礎になる

杭基礎とは?

杭基礎は上部構造の巨大な荷重を支持層へ伝達したり、建物が転倒するのを防ぐために採用される基礎区分の一種です。
杭の種類は
・現場打ち杭(鉄筋コンクリート造)
・鋼管杭
・PC杭

などが一般的です。

長さは支持層に応じて使い分けれらますが、40m程度まで杭を伸ばすことも可能です。

杭基礎は地盤改良とは異なり、地盤を補強するために用いられるものではありません。
建物の重量を直接支持層まで伝達することを目的としています。
また、建物が転倒しないように引き抜き抵抗力も有しています。杭の重量そのもので引き抜き力に抵抗したり、杭と地層の摩擦力で抵抗したりします。

大きく、また様々な力を伝達させるため、杭を基礎に飲み込ませる(接続させる)ことが大きな特徴です。
これにより杭に生じた力を基礎梁で処理するなど、様々な複雑な力に対応できるようになります。

基礎の区分としては「杭基礎」となります。

杭基礎の特徴

・建物の鉛直荷重や引き抜き力、水平力を負担することが目的

・基礎と改良体が接続されてる(杭が基礎に飲み込まれている)

・基礎の取り扱いは杭基礎になる

決定的な違いはどこ?

以上より、柱状改良と杭基礎の決定的な違いは

基礎と杭が接続されているかどうか

です。

POINT

・杭と基礎が接続されていない⇒柱状改良(地盤改良)
・杭と基礎が接続されている ⇒杭基礎

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