こんにちは!擁壁構造計算書のECサイト「StructureBank-工作物」の建築構造用語集 編集部です。今回は「高さ方向の地震層せん断係数の分布係数」とは何かを解説します。
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構造計算書や構造図に使われる文字の意味
構造設計の計算書や構造図を見ていると、柱や梁、力や位置などを区別するため、アルファベットを用いて記号に置き換え、添え字を付けることがよくあります。
もちろんこの記号の意味を知らずとも構造設計はできますが、ふとした瞬間に「なぜこの記号なの?」と疑問に思うことがあります。
そこで今回は、構造設計でよく使う記号と添え字をご紹介します。中には昔から慣用的に使われているものも多く、必ずそれが正解だというわけではありません。それではひとつずつみていきましょう。
- 柱 :C(column)
- 大梁 :G(Girder)
- 小梁 :B(Beam)
- 基礎梁:FG(Foundation Girder) ※Foundation:基礎
- 片持梁:CG(Cantilever Girder) ※Cantilever:片持
- 床 :S(Slab)
- せい :D(Depth)
- 幅 :B(Breadth)
- 面積 :A(Area)
- 引張 :T(Tension)
- 圧縮 :C(Compression)
- せん断力 :Q(Querkraft) ※Querkraft(クヴェールクラフト,ドイツ語)=横力
- 曲げモーメント:M(Moment)
- 反力 :R(Reaction)
- 弾性:E(Elastic)
- 塑性:P(Plastic)
- 応答:R(Response)
- 偏心:e(eccentric) ※ eccentric (エキセントリック)=ずれた、常軌を逸した
- 曲げ :b(bend) ※曲げ応力度:σb
- せん断:s(shear force) ※せん断応力度:σs
- 地震 :E(Earthquake) ※地震時せん断力:QE
- 設計 :D(Design) ※設計用せん断力:QD
- 許容 :A(Allowance) ※許容曲げモーメント:MA
- 終局 :U(Ultimate) ※終局曲げモーメント:MU
- 加速度:a(acceleration) ※応答加速度:Ra
- 速度 :v(velocity) ※応答速度:Rv
- 変位 :d(displacement) ※応答変位:Rd
上記のように、これらの記号と添え字を組み合わせてさまざまな表現をします。複雑な例をひとつ紹介しましょう。構造設計のなかで「Qun」という記号が出てきます。記号に添え字が2つも付いていて、いかにも難しそうですね。ですがひとつひとつの意味がわかればそれほど難しくはありません。「Q」は紹介したように「せん断力、横力」の意味です。「u」は「終局」の添え字ですね。「n」は「necessary必要」という意味です。これらを日本語にして組み合わせると、「必要な終局(極限の)せん断(横)力」となります。これを構造設計では「必要保有水平耐力」といいます。
ここでは使用されているごく一部をご紹介しましたが、なかなかの数ですね。最初は覚えるのも大変ですが、意味を理解して使っていると、早く覚えられそうです。
StructureBank-工作物について
『Structure Bank工作物』は構造計算が必要とされない擁壁、塀、階段部材などの工作物に対する構造計算書や図面を、オリジナルのECサイトを通じて提供するものです。
サイトには安全性を確認した構造体の構造計算書類が格納されています。
以下の工作物の構造図と構造計算書をサイト上で購入することができます。
ユーザーは構造設計事務所に依頼することなく、必要な構造計算書類を購入することができます。
・高さ2mまでのL型擁壁(1階~3階建ての木造住宅を設置可能)
・高さ2mまでの逆T型擁壁(平屋建ての木造住宅を設置可能)
・高さ2mまでのコンクリート塀
・鉄骨階段の踏板
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