地盤改良とは?

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こんにちは!建築構造モデルデータダウンロードサービス「STRUCTUREBANK」の建築構造用語集 編集部です。

軟弱の地盤面によって建築物が沈下したり、転倒したりすることを防ぐために、地盤を補強することを
地盤改良といいます。今回は地盤改良の基本的な概念と種類について解説します。

地盤改良の役割とは?

地盤改良は「改良」の名の通り、軟弱な地盤を補強し、「改良」することです。
地盤を改良する工法であるため、建築物の基礎とは互いに接続されておらず、基礎と改良体の間には捨てコンや砕石などが挿入されます。杭基礎との違いはそこにあります。

地盤改良が受け持つことができるのは建物の「鉛直下向きの荷重」のみです。
地盤と基礎が接続されていないため、建物が転倒する際に発生する「鉛直上向きの荷重(引き抜き力)」などを負担することはできません。
また、製作・施工できる長さも10m程度が一般的なため、大きな鉛直下向きの荷重を負担することもできません。

そのため、地盤改良は建物の高さが低く、高さに対する間口の長さが小さすぎない建築物の地盤を補強するのに適しています。

(例:木造住宅、鉄骨造4階程度までのオフィス、WRC造3階程度までの共同住宅・・・など)

地盤改良の種類は?

地盤改良には大別して2種類の工法があります。
「浅層(せんそう)混合処理工法」と「深層(しんそう)混合処理工法」です。
名称から明らかなように、浅層混合処理工法は表層(GLから1.5m程度まで)の深さを改良する際に適しており、「深層混合処理工法」は深い層(GL-1.5m~10m程度まで)の深さを改良する際に適しています。

それではそれぞれの特徴を詳しく見ていきましょう。

浅層混合処理工法

一般的に「表層改良」と呼ばれる改良方法が「浅層混合処理工法」に当たります。
固化剤を表層の地盤(土)と撹拌することで表層の地盤を補強します。
あくまで表層の補強であるため、表層改良の直下の地盤面が強固であることが前提です。

表層改良の深さの範囲の目安としてはGL-1.5mまでです。-1.5m以降に軟弱な地盤が存在している場合は、深層混合処理工法を検討しましょう。

表土が埋め土であるときなど、表層の地盤が緩いときに採用しましょう。

地盤調査はスウェーデン式サウンディング試験を行い、必要な強度を確保するための固化材の配合を検討します。

上記のような性質から採用に当たっては以下をご参照ください。

・表層(GL-1.5程度まで)の地盤が軟弱
・表層から下の地盤は強固
・木造の場合、3階建て程度まで可能
・鉄骨造の場合、3階程度まで可能
・RC造の場合、2階程度まで可能

※地盤の強度に依存します。採用の前に必ず検証を行ってください。

深層混合処理工法

一般的に「改良杭」と呼ばれる改良方法が「深層混合処理工法」に当たります。
「杭」という言葉が使用されるため「杭基礎」と混合されることがありますが、似て非なるものなので注意してください。
深層混合処理工法は様々なメーカーによって開発が進められています。
メーカーが開発している改良杭を採用する場合は、メーカーが必要な本数などを計算し、安全性を確認します。
メーカーの計算に依存しない場合は、セメントミルクを用いた「在来工法」として検討します。
「在来工法」の場合も改良杭の内部には鉄筋は挿入しません。それも「杭基礎」とは異なる部分です。

改良杭は製作・施工性・コストの観点から10m程度までを目安の長さとします。
表層改良と同様に、改良杭の下に十分強固な地盤が存在していることが前提条件です。

あまりに地盤が軟弱な場合は「杭基礎」を検討します。

スウェーデン式サウンディング試験でも「改良杭」の検討を行うことは可能ですが、
軟弱な地盤が数m続いている地盤や、液状化が明らかな場合などは標準貫入試験も視野に入れて適切な検討を行いましょう。

上記のような性質から採用に当たっては以下をご参照ください。

・GL-10m程度までの地盤が軟弱
・改良体から下の地盤は強固
・木造の場合、3階建て程度まで可能
・鉄骨造の場合、5階程度まで可能
・RC造の場合、4階程度まで可能

※地盤の強度や平面形状に依存します。採用の前に必ず検証を行ってください。
※木造の場合、重量的には6階建て程度まで可能と考えられますが、現状では4階建て以上の木造の設計事例が少ないため
3階建てまでとしています。


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