擁壁の底板長さを想定するコツとは?

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こんにちは!建築構造モデルデータダウンロードサービス「STRUCTUREBANK」の建築構造用語集 編集部です。

擁壁を設置するときに気になるのが仮定断面ですが、その中でも特に気になるのは底板の長さではないでしょうか。

今回は底板の長さを見破る簡単なコツを解説します。

底板の長さは見付高さ以上必須

擁壁の底板長さは見付高さと土質によります。

見付高さとは低い方の地盤レベルと高い方の地盤レベルの差のことです。擁壁そのものの高さではないことに注意してください。

擁壁は土圧によって、外に押し出される力が働きます。特に対策をしないと擁壁が転倒したり、滑動したりするわけですね。

それを防ぐために底板を設置し、土の重量で転倒や活動を抑え込みます。

底板と底板下の地盤面との間の摩擦で滑動を抑え込むので、地盤面が滑りやすいと底板が大きくなる傾向があります。

つまり、見付高さが変えられない場合は、土質によって底板の大きさが決まるというわけですね。

滑りやすい土質とは?

それでは滑りやすい土質とはどのような土質のことでしょうか?

なんとなく想像できると思いますが、滑りやすい=摩擦が小さい、ということなので、

最も滑りやすいのは粘性土です。粘土ですね。次に砂質土、その次に岩です。岩は滑りにくそうですね。(というかそもそも崩れにくそうです)

それでは、地面が粘性土である場合と砂質土である場合のおおよその底板長さを見ていきましょう。

L型擁壁の場合、見付高さの1.0倍以上

L型擁壁の場合、見付高さは1.0倍以上になります。

土質底板長さ
粘性土見付高さの1.5倍以上
砂質土見付高さの1.0倍以上

※底板長さは概算です。実際には精算してください。

逆L型擁壁の場合、見付高さの2.0倍以上

逆L型擁壁の場合、見付高さは2.0倍以上になります。

逆L型は摩擦を起こすための重量が少ないため、底板長さはとても大きくなります。
粘性土の場合はほとんど敷地が擁壁底板で埋まってしまうことも想像したほうがいいかもというレベルです、、、

土質底板長さ
粘性土見付高さの3.5倍以上
砂質土見付高さの2.0倍以上

※底板長さは概算です。実際には精算してください。

今回は、擁壁の底板長さを想定するコツをお伝えしました。
設計のお役に立てれば幸いです。

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