こんにちは!擁壁構造計算書のECサイト「StructureBank-工作物」の建築構造用語集 編集部です。今回は「高さ方向の地震層せん断係数の分布係数」とは何かを解説します。
今回は震度とマグニチュードの違いについて解説します。また、構造設計で重要な指標となるのはどちらかも解説します。
地震の「すごさ」をどのように評価する?

質問じゃ。ある地震が起こるとするじゃろ?その地震の「すごさ」を表すにはどんな指標を使えば良いかの?

やっぱり、どれくらい揺れたかで判断すればいいんじゃない?

その場がどれくらい揺れたかを示す指標が「震度」だったの

ただ、「震度」という指標はあくまで観測地点がどのくらい揺れたかを示す値であって地震そのものの大きさと直接関係がない場合があるんじゃ

どういうこと?

例えば、同じ規模の地震が起こっても観測地点の地盤が強固であれば揺れにくいし、軟弱であればよく揺れるじゃろ?

確かにそうね

また、小さな地震でも震源から近かったら震度は大きくなるし、大きな地震でも震源から離れていれば震度は小さくなるじゃろ?

「震度」だけじゃ、単純にその場がどれくらい揺れたかしか分からないってことね…

震度(観測地点からの揺れ)とは違う方法で地震の大きさを数値化したものが「マグニチュード」じゃ!
震度は観測地点の揺れの大きさを数値化したものです。しかし、揺れの大きさは「地震そのもの」の大きさの他に、地形、地盤の状態や震源からの距離によって異なるため、「地震そのもの」の大きさを評価する指標が別で存在します。それが「マグニチュード」です。
マグニチュードは何の値?

マグニチュードを算出する式は以下の通りじゃ。


ぎゃー😱logなんで出てきたわね💦

細かい計算過程は置いておいて、重要なのはマグニチュードというのは「地震のエネルギー」で決まる値ということじゃ!

地震のエネルギーってどうやって算出するの?

直接測ることができない値じゃから様々な方法があるぞ
地震の波の最大振幅や波形全体を解析して算出するようじゃぞ
参考:地震情報等に用いるマグニチュードについて(気象庁HPより)
マグニチュードは地震そのもののエネルギーを数値化したものです。ただ、エネルギー[J]をそのまま示しても、感覚的に分かりにくいため上記の式で計算し、1〜10程度の範囲内で地震の大きさを示す指標が「マグニチュード」です。

でもlogとかあるとよく分からないわね💦

logを使わないとこのように表せるぞ


10の何乗のところにマグニチュードの値があるってことは、マグニチュードがちょっと大きくなっただけで、エネルギーがすごく大きくならない?

その通り!
マグニチュードが1大きくなると、「10の1.5乗」大きくなるぞ!
マグニチュードが2大きくなると、「10の3乗」大きくなるぞ!

「10の3乗」ってことは1000倍ってことね
「10の1.5乗」っていくつかしら…?

「10の1.5乗」は約32倍じゃな

マグニチュードの大きい地震というのはとてつもないエネルギーを持っているわけね…
構造計算ではどちらを使う?
震度は観測地点の揺れの大きさ、マグニチュードは地震のエネルギーを元に算出した地震の規模、を表していることが分かりました。

構造計算をする時はどっちをよく使うの?

マグニチュードを構造計算で使用することはまずないの。
地震そのものの規模と建物にはあまり関係がないからの

震度は使うの?

実は建築基準法の構造計算のなかでは「震度」という考え方は存在しないんじゃ

え?そうなの?

構造計算では地震の規模を「中地震時」と「大地震時」の2種類で表現するのじゃ

それは「震度」とは関係あるの?

中地震は「震度5弱程度」、大地震時は「震度6強程度」 を想定していると言われることもあるが明確に定義が決まっているわけではないのじゃ

意外とその辺は曖昧なのね…
知らなかったわ…
まとめ
- 震度とは「観測地点の揺れの大きさ」を示したもの
- マグニチュードとは地震のエネルギーを元に算出した地震そのものの規模を示したもの

似てるようで全然違うわね!
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