【気をつけよう!】鉄骨造の耐震等級

構造設計一級建築士の@mituru0622です!

木造で住宅を設計する際に耐震等級を取得することはよくありますが、耐震等級は鉄骨造でも採用可能です。

だたし、木造とは少し基準が異なるので過大評価になりすぎないよう注意しましょう。

ルート1よりルート2の方がお得??

ご存じの通り、品確法に基づいて耐震等級を取得する場合、
等級に応じて地震力を割り増す必要があります。

  • 耐震等級2⇒1.25倍
  • 耐震等級3⇒1.50倍

木造であれば壁量に反映されることになりますが、
鉄骨造の場合は部材の厚みや寸法に影響が出てきます。

木造の場合は等級に応じた割増しだけですが、実は
鉄骨造(ルート1)の場合は「付帯条件」というものが規定されており、
更なる地震力の割増が必要です。

  • ラーメン構造⇒1.34倍
  • ブレース構造⇒1.67倍

また、ルート1-1であれば除外されるはずの偏心率も
追加で規定されてしまい、制約が大きくなります。

対してルート2の場合は付帯条件がないのが特徴です。

鉄骨造の耐震等級まとめ表

ラーメン構造の場合

ルート1ルート2
耐震等級21.675倍1.25倍
耐震等級32.01倍1.50倍
地震力の割増倍率

ブレース構造の場合

ルート1ルート2
耐震等級22.088倍1.25倍
耐震等級32.51倍1.50倍
地震力の割増倍率

もっとも倍率が低いのがルート2の耐震等級2で、もっとも倍率が高いのが耐震等級3のルート1ということになりました。

倍率だけで比較すると耐震等級を取得する場合、ルート2の方が倍率が低いということになります。


地震力の比較だけで決まるわけではないですが、鉄骨造で耐震等級を
取得する場合は回避しがちなルート2も検討の余地が十分にありそうです。

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